『スターフォックス』
<STARFOX>
発売日 1993年2月21日
定価 9800円
メーカー 任天堂
内容  動物型キャラがパイロットの3Dシューティング。


 レベルにわけてそれをマップ(ビジュアル)にしたのは良いと思う。普通、レ
ベルが違っても内容は同じで、ただ難易度だけがアップする作品がほとんどだと
思うけれど、この作品はレベルごとに場所や敵や攻撃方法が違っていて、1粒で
3度(以上)おいしい、というつくりになっている。
 だんだん上手になってゆくにしたがってレベルをあげていってもいいし、いき
なりレベルを飛び越すこともできる(←ただ、相当苦労しそうだけど。ウチの弟
は「これ、難しいよ」といって放り出したクチであるが、アンタ、レベル3から
いきなりはじめてればそりゃ〜難しいって★)。

(「スターフォックス」のマーケティングリサーチ(?(笑))ともいえるゲー
ムボーイの「X(エックス)」はそのステージをクリアしないかぎり次へは進め
ないので結構ストレスがたまる(なんか裏技あるかな??)。最初は「スターフ
ォックス」のレベルわけにはとまどったけれど、こういうシステムの方が「1本
道で10ステージ以上(げげ★)」とかよりは良かったかもしれない)

 1度プレイをはじめると結構時間がかかるので、時には1ステージごとに休憩
しながらやっていた。なにしろ心拍数は上がるしほとんどかたときも気を抜いて
いられないから楽しいとはいえ疲労するのである(ただし、あんまり間をあけす
ぎるとかえってカンが狂う☆)。
 上記のようであるので、マップ画面がポーズの役割を果たしてくれてるのが私
にはありがたかった。1ステージ終わってすぐさま次のステージ(たいていのシ
ューティングがこのタイプであるが)だと疲れるし、ポーズかけるのもステージ
開始後あわててやらねばならない。

 コンティニューがつくのは嬉しい(あのキツネさんマークがいいやね)。たま
にコンティニューは裏技になってて3機使い果たすと即ゲームオーバーという作
品もあるけどそういうのは嫌だ。「スターフォックス」では途中エクストラシッ
プ(1UP)も出てくれるし(あれって結構3個全部当てるのむずかしいんだよ
ね〜)、慣れてくればコンティニューが余った状態でクリアできたりもする。

 タイトルロゴで「FOX」の「X」のところがキツネのしっぽみたいになって
るところがいい(色もキツネ色?だし(笑))。
 仲間がいるのは楽しい。しかし自分がピンチの時に助けを求めてきたりするの
で、リーダーとして自分のことより仲間を助けるのを優先させるか、アンドルフ
に勝つためにはまず自分を大切にするかの判断を迫られる時がある。どうしても
見殺し(ひどいな〜★)にしなければならない時もある(でないと自分がやられ
る)。ちょっとつらいが、これは遊びではない(ゲームなんだけどね(笑))、
闘いなのだ、などと自分を納得させたりする★(しかし”オレだ、撃つな”と言
うなら、目の前を飛ぶのはやめるんだな(笑)。言っちゃなんだが邪魔だぞ〜)

 ブーストとブレーキ(逆噴射)が、チャージメーター満たんの時にしか使えな
いことによって押すタイミングを学ばねばならないが、これがもしいつでも使え
たらどうだったろう。ハデにぶつかりまくるシャッターや基地内での障害物を避
けるためにブレーキを使ってスピード感が薄れたり、ブーストばっかりして敵の
攻撃を無視したり(笑)して面白さが損われたかもしれない(そりゃ嫌なザコ敵
にはなるべくなら会いたくないものだけど、そうして逃げてばかりいると面白さ
も半減するんだよね)。

 トレーニングモードはあまりトレーニングになってるとは言えないが(やっぱ
り多くのことは実戦を通して身につけるもの)、ずう〜〜っとただ飛んでいたい
時にはいいかも。しかし「編隊を乱すなよ」って言われてもねえ...ちょっと
あれにはついてゆけなかった★サーカスじゃないんだぞ、まったく(笑)。

 ツインブラスター、スマートボムのアイテムはよく見れば違うし、取ると音で
何を取ったか知らせてくれるが、もうちょっと見た瞬間それが何なのか”知覚”
しやすいようにしてほしかった。色をもっと全然違うものにするとか。戦場では
何もかも一瞬で判断しなければならないから、パッと目に入った0コンマ何秒の
間にわかるようにしてほしい★(しかしスマートボムって、爆発するとカッコい
いけど目の前の視界が失われてしまって、見えるようになったと思ったらいつの
まにかすぐそばにビームがとんできてて当たっちゃったりするんだよね)

 ボス戦終了するまでパワーシールドを維持してると(めったにないんだけど)、
次のステージまで持ち越せるのが嬉しい。
 一機失って途中からはじめる時、開始直後いきなり物にぶつかるところがある
のはちょっと腹ただしかった(笑)。

 あと、アイテムが空間の外れたところを飛んでいるためにどうあがいても取れ
ない、ということがある。画面の外の方に飛んでいるのでギリギリいっぱい近付
いても取れないのである(見えないバリヤーでもはってあるかのよう(笑))。
 さらに悔しいのはアイテムを取ろうと近寄っていく途中で地面や物にぶつかる
→バウンドしてダメージをくらう→結局、アイテムも取れない..という状態☆
(ダブルショックである★)

 自機が画面に見えている状態の時、ブレーキをかけたりするとものすごく手前
に(大アップで)自機が寄って来ることがあって、そういう時まるで自分が本当
にアーウィンに乗り込んでいるかのような錯覚を受けてドキッとする。ここまで
真剣にシューティング..いや、ゲームしたのは久しぶりである。キャラ(この
場合、フォックスというよりアーウィンであるが)になりきってプレイできる。

 敵キャラ(特にボス)は本当にいい動きをしている。今までの(家庭用)ゲー
ムにない新鮮な画面だ。これは一見の価値ありであろう。またこういうタイプの
作品が出るだろうか?特別のチップまで作ったのだからこれで終わりということ
はあるまい。(またシューティングかな?意表ついてRPGだったりすると面白
そうだ★(<<そりゃ一体どんなのだ??)任天堂さんのお手並み拝見、かな)

 音楽、効果音関係も良い(CD買うぞ〜)。スマートボム爆発時の感じとか、
スマートボムを取った時の「キュキュキュ」って音(なんで「スマートボム」と
音声で言わないのかなとは思ったが)とか、好きだなあ。音楽CDに効果音特集
(コナミやナムコ作品のCDなんかでよくやってるよね)も入ってると嬉しいん
だけどなー。
 フォックスのしゃべり、スクランブル時の音声など、かっこいいけど一体何て
言っているのかよくわからないのが悲しい(攻略本とかには載ってるのかな?)。

 任天堂のような大メーカーがこういう新しい試みのソフトに挑戦してくれるこ
とはとてもいいことだと思う。奇想天外なソフトはなにも超マイナーメーカーの
専売特許ではない★新しい試みというのは失敗しやすい危険性も多分にあるけれ
ど、よりこの業界を発展させていくためには必要不可欠だ。そこそこ合格点はつ
くけど新しさのかけらもない、というソフトはそれはそれでいいところもあるが、
やっぱりそういうのばかりでは駄目だと思う。
 大きいメーカーが率先してチャレンジし、しかも大きな利益を得れば(大ヒッ
ト)、全体にとって良い刺激になるはず。

 やるたびごとに自然と上手になって先へ進めるという、絶妙のゲームバランス。
というのも、一度ひっかかった仕掛けは次から気をつけて避けることができるし、
「ああ、こうすればいいんだ」というコツみたいなものがつかめてくるのである。
あきらめなければ、たとえレベル3といえども必ずクリアできるはず(なにしろ、
自称”シューティング苦手”の私でさえクリアできたのだから)。

 ただ、このゲームは「障害物よけ」がうまくいかないと、「楽しむ段階」に至
るまでに放り出してしまう人もいるかもしれない。そこを越えればとても面白い
んだけどな。(これでもかと出てくるザコ敵&ボスはツインブラスターBタイプ
とスマートボムでなんとかなる(する)としても、あの資材や岩や壁や柱だけは
自分でコツを体得するしかない)

 さ〜て、このソフト借物だから返さないと。クリアはしたけど、持っていたい
ソフト。自分でも買っておいて、思いだしたようにたまにプレイするのもいいな。
このソフトをプレイしてる間は楽しくそして苦しく、喜びにひたったかと思えば
「もうやだ!!」とイライラしたり(笑)して、喜怒哀楽が激しかったけど..

でもやっぱり、こんな作品をプレイできて幸せだな☆と思うのであった。
'93 6/25 NIFTY-Serve FCGAMEM
     ファミコン&スーパーファミコン会議室 #176
                   (登録日 '98/11/18)
ソフト発売1993年2月備考裏話GM