『スターパロジャー』
<スーパーすんげーシューティング☆>

発売日 1992年4月24日
定価 6800円
メディア スーパーCD−ROM
メーカー ハドソン
内容  かわいいグラフィックで展開する、縦スクロール 
 シューティング。


 ソフトを立ち上げると、ゲーム背景を説明するデモが軽快に流れだす。絵があ
たたかくて手がこんでおり、見ごたえがある。デモ時間は長いが、見ていてとて
も楽しいので気にならない。キャラクターが大変かわいくて魅力がある。

 いくつかのモードに分かれている。

◎ OPTION(オプション)◎
 サウンドテスト、難易度切り替え、画面モード変更(ゲーセンモード(縦長の
画面)に変更可)、開始ステージ指定(1〜4面選択)、連射モード切り替え、
ハイスコア表示、と、いろいろできる。
 サウンドテストが標準でついているのはうれしい。曲がとてもいいのだ。音の
出しかたがうまく工夫してあって、ゲームのテンポをくずさない。

 難易度は「お子様ランチ」「並!」「すげえぜ」の三段階。(裏技で「超〜す
げえぜ」モードもある)一番難易度の低い「お子様ランチ」モードは、はじめて
プレイした私でもノーコンティニュークリアできたほど簡単。他のモードで鍛え
た後にやると、さらに楽に進めるので気分が良い。上達が実感できる。

 「並!」は、ちょっと練習したら何とかクリアできた。「すげえぜ」はさすが
にむずかしく、遊びこんで熟練しないとクリアできない。しかし苦労したぶん、
クリア時の喜びはおおきい。どうしても進めない壁にぶつかったときなど、「や
っぱり自分のシューティングの腕は、このへんが限度か」と、あきらめかける。
それでも精進した結果、最後のボス戦までやって来れた。「勝てる……勝てるか
も?」「いや落ちつけ。油断するな」「やった! 勝った!」……このうれしさ
は、言葉では言いつくせない。それぞれちがうエンディングが用意されていて、
そのどれもに心がこもっている。

◎ HOW TO PLAY ◎
 ゲームの遊びかたを、グラフィックと説明文つきでていねいに教えてくれる。
これなら、説明書がなくてもだいじょうぶだ。シューティングでこういう説明が
ゲーム側についているのを、はじめて見た気がする。武器の状態が変わるごとに
ちゃんと説明グラフィックも変わっていく。
 最初のデモを見、そしてこの遊びかた説明を見終わったとき、わいてきたのは
「これはいいゲームだぞ」という予感であった。まだ実際に遊んでないのにそう
思わせてくれる作品は、かなりの割合で私の気にいる。

◎ NORMAL MODE(ノーマルモード)◎
 普通のゲームモード。8ステージ構成。途中に中ボス、最後に大ボスがいる。

◎ BATTLE STAGE(バトルステージ)◎
 2分間と5分間のモードがある。1面のみのオリジナルステージ。制限時間内
でどれだけの点数を稼げるかに挑む。ボーナスが景気よく出て爽快である。撃墜
されても、その間タイムロスするだけで、すぐ復活。残機あるかぎり、どんどん
つき進んでいく。


 自機は、パロシーザー、ボンバーマン、白PCエンジン、の3種類から選ぶ。
私はPCエンジンを選ばざるをえなかった。なぜなら「HOW TO PLAY」でのキャ
ラ紹介の説明文に、あまりにも哀愁がただよっていたからだ(くじけるな白エン
ジンよ。現役で使ってる人はまだここにいるぞ!)。
 「すげえぜ」モードをクリアできたのは何といっても、PCエンジンのホーミ
ング攻撃“天の声”の力によるところが大きい。これがなければおそらく、この
モードでのクリアは私には無理だっただろう。
(ゲームクリア後、白エンジンへの愛着は2倍にハネ上がった。修理がきかなく
なるまでコイツにつきあってやろう、と決意してしまった☆)

 無限コンティニューだし、その場で復活できるアイテムもある。親切なのだが、
一度ノーマル状態に戻ってしまうと難易度の高いモードでは立ち直るのがつらい。
パワーアップばりばりで進むぶんには非常におもしろく簡単だ。が、ひとたび貧
弱な装備でハマってしまうと、いくら残機が多くてもリセットして最初からやり
直したほうが早いと思えるほどキツくなる(それでも練習を重ねれば、最終面で
ゲームオーバーになってコンティニューしても、ちゃんとそこからパワーアップ
してクリアできるつくりになっている)。ソフト再立ち上げには時間がかかるの
で、ゲームオーバー選択コマンドがあるとよかったかもしれない。

 やられると、ある場所まで戻されて、そこから再スタートをきることになる。
が、ハートアイテムを取っておけば、取った回数分、その場復活ができる。残機
表示はあるけれど、このハートをいくつ取ったかは表示されないので、あと何回
までその場復活ができるのかわからない。これもわかるようになっているとよか
った。自機スピードがアイテム取得によって変化するのではなく、いつでもセレ
クトボタンでアップダウンできるのは親切だ。

 ステージ間の一枚絵がほほえましい。この絵が出ているわずかな間に、ひと息
つける。全体にCDの読み込みはほとんど気にならず、快適に遊べる。背景や攻
撃効果もカラフルできれいだ。ゲームシステムとしてはよくあるパターンだが、
とにかくテンポが良い。パワーアップアイテムを取ると声が出て、とてもリズミ
カルだ。副題の「スーパーすんげーシューティング☆」というほど凄くはないけ
れど、ていねいにつくられており、楽しめるシューティングゲームに仕上がって
いる。


'94 8/26 NIFTY-Serve FCGAMEM
     PCエンジン会議室 #996(改稿)
                   (登録日 '96/11/27)
ソフト発売1992年4月備考裏話