『麻雀悟空スペシャル』 |
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発売日 | 1990年8月10日 |
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定価 | 6300円 |
メディア | Huカード |
メーカー | サン電子 |
内容 |
西遊記をネタにした4人打ち麻雀。8キャラから対戦 相手を選べる「トレーニング」モードと、「西遊記」 の話を追いながら天竺(てんじく)までの道を勝ち進 んでいく「旅に出る」モードがある。 |
ファミコンディスク版の「麻雀悟空」は確かごく普通の麻雀で、どうして「悟 空」とつくのか不思議だったのだが、これにはちゃんと(孫)悟空が出てくる。 FD版「麻雀悟空」はまともな麻雀(イカサマとかアイテムなし)でなかなか楽 しめた。”スペシャル”とつくこの作品もストーリーモードはついているけれど やはり硬派な麻雀ゲームで、アイテムなしの実力勝負である。(一応、裏技はあ るんだけどね..)役満もめったに出ない。(今までの最高は四暗刻テンパイ。 あれは惜しかった。ツモりたかったなあ、残念☆☆) タイトル画面は実写取り込みのような絵で、Card作品にしては?きれいだな、 と思った。「旅に出る」モードをスタートさせるとキャラが少し動く絵で物語が はじまる。ちんまりとしたキャラがかわいい。説明文の字が大きく、読みやすい。 たまに一番左端に「、」とかが来ていることがあったのは直した方がいいかな。 (しかし話の場所とか対戦相手の名前とかがすごく読みにくい。中国っぽい感じ は出ているけど..なんて読むんだ??フリガナうってほしいぞ) (それと馬の歩き方、どこか馬らしくない。中に人が入ってるみたいだ(笑)) グラフィックはきれい。アーケードの移植みたいな感じがして、ていねいだ。 センスもなかなか良い。(CD−ROMカプセルチェック。ふーん、これパソコ ン版の移植なんだね☆) さて、かんじんの麻雀の方はというと..。 つ、強い!何故にこうも対戦相手が強いのか!?いきなりバグで最終戦にとば されてしまったのでは、と疑ってしまうくらい勝てない。最初からこうでは先が 思いやられる。麻雀ゲームは今まで何本かプレイしてきたけど、ここまで勝てな いのは(家庭用では)ひさびさだ。まず、リーチができない。お、そろそろ手が そろってきたな、と思っていると他の誰かに上がられてしまう。やっとリーチだ、 と喜んでいると全然上がり牌がやって来ない(...とその間に他の誰かに以下 同文)。しかもようやく上がってみても安い手ばかりである。まあ、実際の麻雀 というのはこんなものであるから、リアルといえばリアルなのかな?露骨にイン チキで負けてる、っていう感じはしないので理不尽とまでは思わないものの.. 甘くない。全然、甘くない。1つの戦いクリアに何時間もかかることすらあるし 第一、勝つ回数より負ける回数の方が断然多いのである☆(相手か自分かどっち かである2人打ち麻雀と比べると、4人打ちは勝利の確率が下がるのだろうけれ ど...30分くらいプレイしててハッと気づくと「あれっ??ひょっとして、 私まだ一回も勝ってないんじゃ?!」..誇張ではない) それにしても対戦相手3人(匹)はとても好調である。「リーチ」「リーチ」 「リーチ」(←自分以外、全員連続リーチ(おいおい))とか、「四家立直」で 場が流れることもある(4人全員リーチすると流局になるのか..知らなかった な。最近2人打ち麻雀しかやってなかったし☆)。プレイヤーを無視して勝手に 皆さんどんどん上がっていくので「..あの〜、もしもし?」状態の時もある。 しかしプレイヤーキャラの悟空は「麻雀なら誰にも負けない」とか豪語するわ りに、最初の戦いからえらく苦戦してしまうぞ☆(世間は広いってことかな) (岩の中の猿、奨励会を知らず(なんだ、それ?(笑)) 1つの戦いごとにクリア条件というのが設定されているのだけど、それが最初 からちょっとキツすぎるのかもしれない(”+40以上で勝て”、”トップをと れ”など)。しかも”初級”でも充分ハードだ(なんとさらに!上級モードもあ るのである!!いや〜、涙が出るほどうれしいねえ)。 とても良いと思ったのはリーチする時。テンパイして十字キーの下を押すと、 どの牌を捨てればリーチできるか、ピコッとその牌が浮くのである(捨てる種類 がいくつかある時は左右にキーを入れて選ぶ)。おお、これは便利!!間違って 捨てる心配もないし、ややこしく牌が並んでいる時など、いちいち考えこまなく てもリーチ可能かどうか簡単にチェックできる。 ルール設定が”対戦中に”変更できるのも親切。 コンティニューはパスワード。麻雀牌のピンズと、字牌を8つ組み合わせる。 数字のついた牌がピンズのみに統一してあるので、不必要にややこしくなくて書 き取りはしやすい。入力の際、十字キーの上を押して牌を選択していくのだけど、 下にも押せるようにして逆からもたどれるようになってるともっと入力が速くで きるんだけどな(逆から入力した方が速いのもあるから。まあ、ほんのちょっと の差なんだけど。上に何回キー入れたかをカウントしてるのかな?)。 曲は場面が変わると変化したりする(3戦めの時の曲なんか好き)。やっぱり ずーっと同じ曲じゃ単調だから、毎回ではないけれど変わってくれるのは嬉しい。 上がった時の曲も、「ツモ」の時と「ロン」の時とで違う(さらに相手の時と 自分の時とでも違う)。一戦クリアすると天竺への道のマップが表示されるのだ けど、ここでかかる曲も何曲かあって良い(しかし戦いクリア後のこのマップを 見るたび、天竺への道がとても険しく長いことを思い知らされる☆)。 4人打ちではあるけれど、自分の番が回ってくるのが速い。スピーディなので イライラしない(..しかし勝てないのであるが(笑))。 ストーリーモードは「西遊記」を元にしているので話が進んでいくごとに、昔 読んだ本の内容を思い出してなつかしかった(くりかえしくりかえし読んだな。 ひらがな95%の童話みたいな本だったので、このゲームのとは多少内容は違っ ていたけど)。「西遊記」はあまりに有名なのでよもや知らないって人は少ない と思うけれど、知らない人にとってはわけがよくわからない展開に見えるかもし れない(”にんじんか”の実、なんて...わからないよなあ、説明もないし)。 麻雀はあくまでオマケで本当の目的は勝利後のビジュアルだ、というゲームに 慣れているとこの作品の対戦相手の強さはなかなかヘヴィかもしれない。気分転 換にさくさく勝ち進みたい人にはとんでもないストレスがかかるかも(笑)。い ったんパッドを手にしたら、なかなか勝負がつかない(勝てない)ので気がつく とムキになってハマっているのである★ 麻雀が好きでたまらない人にはとても遊びごたえのある一本だろう。「近頃の 麻雀ソフトはぬるすぎていかん!!」とお嘆きの貴兄にピッタリ(笑)。'93 10/29 NIFTY-Serve FCGAMEM
ソフト発売 | 1990年8月 | 備考 | コメント |
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