■多彩な解答表現の「ナゾトキ・アドベンチャー」
推理小説を読む時は、犯人やトリックを(本を読んでない時でも)考える。
このゲームも推理小説系のストーリーだが、(物語とは関係ない)ナゾ解きが
多数出てくる、ナゾ解きメインのシステム。会話したり調べたりするたび、ひ
んぱんにナゾが出題される。あちこちにいろんなナゾが、ちりばめられている。
メルヘンちっくな絵柄のレイトン教授。イギリスの紳士で上品。やさしそう。
同行する、助手の少年ルーク。
このシリーズはアニメ映画、TVアニメ化もされており、ゲームでも、観ごた
えあるアニメーションが流れる。
ナゾには複数の解答が用意されていて、答えを1つ選ぶ。あるいは、正解の数
値・文字・線をタッチペンで画面に書き込む。ナゾ解きと言っても、
Q:株式会社レベルファイブ本社の所在地は、どこでしょう?
1.千葉県
2.大阪府
3.福岡県
といった知識クイズではなく、絵を見て正解を答える、問題文を読んで考える
クイズ。「対象について知らないと、あてずっぽうで答えるしかないクイズ」
とは違い、よく考えれば正解がわかる(簡単な英語の知識がないと解けないの
もある。知力も多少必要)。
間違えても、別の選択肢を選べる。「あとで解く」でスキップして物語を先に
進めることもできる。どうしてもわからない、じっくり時間をかけて考えたい、
セーブしておきたい(謎解きの途中ではセーブできない)時に、親切なシステ
ム。全部の選択を選べば正解になるナゾもあるが、解き方がわからないと、解
けないナゾもある。
謎の難しさをあらわす数値「ピカラット」。不正解を選んでしまうと、得られ
るピカラットが減っていき、トータル数値「ひらめき指数」の成績が悪くなる。
「ヒントメダル」を持っていれば、メダル1個につき、ヒントを1回、教えて
もらえる(1つのナゾにつき、ヒント3回。失敗した時にもヒントが出ること
がある)。
ヒントメダルは、背景のあちこちをタッチペンでタッチすることで発見できる。
アドベンチャーゲームの背景絵は、いちいち全部の箇所をじっくり見たりしな
いものだが、背景をタッチすることで、ナゾが発生したり、説明文を読めるた
め、背景絵をすみずみまで眺めることになる。
答える側だけでなく、開発側も頭を使い、ナゾを用意しなければならない。
普通のアドベンチャーゲームより、手間がかかっている。
アドベンチャーゲームというと、止め絵(イラスト)を眺めつつ、物語の描写
やセリフを読む(聞く)だけのソフトが多いが、このゲームではニンテンドー
DSのタッチパネル機能を活かして、タッチペンで数値や文字を書き込んだり、
対象を丸で囲んだり、線をひっぱったり、パソコンの「ファイルのドラッグ&
ドロップ」みたいに絵を動かしたり(回転させたり)。
単に選択を選ぶだけのアドベンチャーゲームとは、ひと味違う面白さがある。
普通のアドベンチャー物語だけだと何か物足りないからクイズ仕立てにして、
やりごたえを増したソフト。
ナゾの数はたくさんでボリュームあり、次々に謎を解いて小刻みに達成感を得
る。こういう謎解きが好きな人には楽しめるシリーズだ。
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