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PS『バイオハザード2』
アクション・アドベンチャー/1998.1.29発売/カプコン
「生きたままゾンビに食われながら死ぬ」。これほど嫌な死に方も少ないだろう
(すごく痛そう)。誰だって、そんな死に方だけはしたくない。人間はエサでは
ない。生きたまま、あちこちカジられて、ぐちゃぐちゃになって死ぬなんて耐え
られない。何か他のモンスターに攻撃されて大ケガして死ぬならまだしも(それ
はそれで嫌だが)。
ゾンビという敵はイヤなものである。撃たれて倒れてもまた起き上がってイヤな
音をたてながら、腐った姿で寄ってくる。
奴らは「元は人間」であるモンスターだ。自分もヘタをすると、ああなってしま
うという恐怖。
前作では結構時間の経過したゾンビに見えたが、今回は「ゾンビになりたて」の、
より人間に近い姿。人を撃っているような気分になってしまう。

2は1よりも敵の密集度が下がってる感じだ。前作は狭い屋敷の中で、すぐ隣に
ゾンビがうごめいているような息苦しさをおぼえたものだが、2は建物の外へ出
たことで解放感が生じている。
閉じ込められた狭い場所と、広く自由な場所の空気の質は、異なるのだ。
男主人公レオンと女主人公クレアに分けてプレイする構成(裏シナリオ)は、
システムとしてはユニークなのだが、分けたぶん、密度が薄まっている気がする。
ひとつのシナリオのボリュームが少なく、クリア時に物足りなさが残った。
前作よりはサバイバル感が薄れ、難易度は下がっている。
経過をセーブするためのインクリボンや弾薬の数も、前作より気前良く配置され
ている。前作は謎解きがえらく難しく、インクリボンもギリギリだったが。
より多くの人にとってプレイしやすくなってはいるが、アクション慣れした人に
は物足りないかもしれない。

2は1の物語の続きとなっている。1は、得られるアイテムの数を増やしたモー
ドがある『ディレクターズ・カット』版も発売されているので、1をクリアでき
ない場合、そっちをクリアしてから2を始めるのがいいだろう。


1998年1月

発売ソフト年表