『SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語 
 〜大いなる遺産』

発売日 1991年12月21日
定価 9500円
メーカー エンジェル
内容  SDガンダム外伝シリーズ(RPG)スーパーファミコン版。


注:ネタばれ内容を含みます。
 オープニングデモはいかにもSFC、って感じ。やはりファミコン版と比べる と色数も多くて凝っている(しかしこの英語のナレーションの流れ方、ちょっと 速すぎるぞ。単語しか読み取れない..)。(この曲、一瞬「ドラゴンボールZ」 かと思った(笑))  キャラの大きさが小さくなった。これなら動くのもさぞ速かろうと思っていた ら逆。お、遅い!!ファミコン版ではあんなに大きくてもキビキビ動いてくれて たのになんだろう、このゆっくりな歩みは?(スピード調整ができないのでつら い)そりゃ〜実際、長い旅の間じゅう移動するのに走ってばっかりいちゃあ疲れ てしまうかもしれないけど(笑)、せめてもう少しキリキリ歩いてほしい。  一連の前作シリーズをプレイしてない場合は「ま、こんなもんかな?」という 感じではあるが、ファミコン版のあのスピードに慣れてしまった私には遅すぎる ように思えた(ゲーム後半ではだいぶ慣れたけど)。  戦闘へ入る時や戦闘中なども遅い。別にモザイクしなくってもいいから画面は もっとパッパッと切り替えてくれないものか。「オート」コマンドはあるが、ボ タンをずっと押していないとメッセージの進みがのろすぎるのであまり有用とは いえない。無いよりマシではあるけど(メッセージスピードは3段階から選べる けど、「はやい」にしていてもとにかくボタン押してないと充分に”遅い”から 困ったものである☆)。「バーニア」という魔法が使えれば高速移動が出来るの であるが、可能ならなぜこの最初からこの速さにしてくれなかったのだろう?  戦闘になるとファミコン版と違って敵がパッと表示されるのでなく、左からす べってきたり上から落っこちてきたりして出現の仕方が多様なのであるが、はっ きり言って時間がかかってしまってうっとーしい。ダメージをくらう時もいちい ちバババッと火花が散る..(全体攻撃魔法でのダメージ表示はいっせいに数字 がパッと表示されるのでよかった。これで敵1匹ずつ、順番に数字表示されてい たりしたら..きっとキレてる(笑))。HP回復の時も一気に数値が変わるの でなく、「クイズダービー(注:TV番組)」の得点表示のように(ちょっと違 うか?(笑))、パタパタパタ..という感じで回復する...(HPの多い奴 の時は長い)。凝ってていい、いいのかもしれないが..もっとスピーディな方 が、私は好みである☆  ファミコン版の3で「ファイナルファンタジー」シリーズの影響が濃いなあと 思っていたのだが今回は払拭されたようで、魔法なども以前の名称に戻っていて ホッとした。しかしそれでも今度は「ドラクエ」シリーズっぽいのが気になった (一度落っこちて見つかる隠し階段、”見えない落とし穴つきダンジョン”etc. ...メタルアッザムはメタルスライムだし..)。  ファミコン版の3よりも一段と「普通のRPG」になってしまった感じで、言 っちゃあなんだけど凡庸。悲しい。この作品の戦闘はあまり楽しくない。  カードダスは再びゲーム中に出てきてお店の機械から買えるようになった。ア ルバム機能がついていて、「ようっし、全種類集めるぞ!」って気分にはなれる。  しかし前作ではゲームの合間に「ちょっとやってみるかな」と思う余裕があっ たのだが、今回のは謎やらダンジョンやらが複雑で、楽しんでみようというゆと りが生まれない。「そんなことしてる場合じゃない」って感じなのだ☆  でもこれは、子供たちが大勢で「出てきたカードの名前を当てる」ってふうに 遊ぶと楽しいかもしれない(カードが機械から出てきて少したつとフワ〜っとそ のカードについてのデータが浮き上がってくる)(子供って、ちょっとしたこと で楽しめる天才だから☆)。  復活の館の中のデザインは雰囲気出ていていい。魔法陣と水晶球って、好きな んだよね★復活にかかる費用が安すぎるような気もするけど(命はお金では計れ ないんだぞ、本当は)、高いのは嫌だからまあいいことにしとこう☆  復活の魔法をかけてくれる人と台ごしに話せず、横に回りこまなきゃならない のはちょっと..だな。(このじいさん、態度デカいぞ)  宿屋の看板は一目で「宿屋」ってわかるけど、あまり体裁のいい看板じゃない かも(笑)。(「Zz..」なんて描いてあるもの(笑))  気になったのが店のカウンター。店の主人をぐるりと取り囲んでいる。これは、 外へ出るためにはカウンターを乗り越えねばならないのではないだろうか?(そ れとも目には見えないが出入りする入口がカウンターに取り付けられているのだ ろうか..妙に気にかかる(笑))  フィールドにいると時々大きい雲(の影)がすうっと通りすぎていったり、ダ ンジョンでたいまつを使うとふわぁ..っと明るくなったり、戦闘場面の背景が なかなかだったり、グラフィックはSFCだけあって悪くない(最高、とも言わ ないが)。セリフに汗マークがついてたりするのがかわいい。  コマンド関係はちょっと快適さがダウンしたかも。魔法の効果説明が出たりす るのはありがたいけど、魔法やアイテムをキャラに使う時など、メンバーの状態 が同時表示されないのはやりづらい。  Lボタンで現在のキャラの状態(HPなど)を見ることができる。移動しなが らでも使えるのは良い(でも、なぜかたまに押しても効かない時がある)。でき れば「はなす」「しらべる」とかのコマンド代用ボタンにもしてほしかったけど (いわゆる”便利コマンド”ってやつ☆)。  キャラが1人の時の買物では、道具を”だれが”持つか、なんて聞かなくても いいはず(1人しかいないんだから)。1人の時の、魔法使用対象者指定はさす がになかったけれどね☆  町に帰還する魔法「ターン」は行ける場所がラクロアだけだと「なにもおこら なかった」となる(2つめの指定場所の町へ行くと使用できるようになる)。た とえラクロアだけでも、使えないとおかしい(ミスかな)。  あと「ターン」を使うと町のマークの上に降りるので、町に入るには一歩外へ 出てから入り直さねばならない。その一歩の時に敵に遭ったりする。降り立つ場 所はあらかじめ町の一歩外にしてほしかった。  音楽は悪くない。ちょっとおとなしめで眠たくなってしまいそうではあるが、 SFCっぽい音(?)で1曲1曲聴いてみるとなかなかの出来。私自身はもっと 目の覚めるようなやつが好きなんだけど☆階段の上り下りの時の効果音なんかは 透明感があって良い。  キャラクターの絵はわりとかわいい。猫耳つけたセイラさんが好き(笑)。  いきなりどうしたらいいのかわからなくなりやすい。謎もわかりづらく、行き づまりやすいかも。仲間と「はなす」ことでヒントはもらえるが、何もしゃべっ てくれない時もあり、そうなるともう一度あちこち回ってヒントのかけらを拾わ ねばならない。  「でんせつの○○○○」は4回目にしてやっと倒せた。最初、倒し方のコツを つかまないうちに全滅。なかなかシャレにならない攻撃をしてくる(こいつを、 ノーヒントで1回めで倒せる人っているんだろうか?)。出現時の粗いドット絵 はちょっと迫力あった(こわい)。  第3章のバランスは悪く感じた。こっちはたったひとりなのに敵がとても強い、 しかもずっと先まで行かないとセーブできない(ムンゾの宿屋が営業停止で、や られるたびにアルゴスに戻ってしまうのはどう考えても納得がいかない)..。 第1章でアムロを仲間にするのがちょっと遅かった為、レベルのバランスがとれ ていないのだろうか、1回の戦闘に勝つことすらつらかった(勝つことさえでき れば、レベルアップは速いんだけど)。最高装備しても弱いしレベルを2つ3つ あげても強さがさほど変わらない。この時点ではお金や物を預り所に預けられな いのでお金がどんどん1/2、1/2、1/2..(悲)。 (仕方ないので高級武器を買って持ち歩くことにしたけど→あとで換金する) (特にヤクトドラゴンはシャレにならないくらい強いぞ。それでもザコか?!)  ゲーム最後の方の敵の強さもハンパではない。  ”なぜアレックスがつかまってしまったのか”を回想するシーンをモノクロの グラフィックでやるのはなかなか(でも、なんで知ってるんだ?そうか、たぶん 遠くの物影から隠れて見てたやつがいるんだな☆)。  とにかく遅い、アイデアに新鮮さが無い。一応優等生RPGではあるけれども、 プレイしてて少し退屈してしまった。謎やダンジョンも、むやみに歩き回らせる ようなところがある。  ファミコン版のスピーディさ&アイデアの新鮮さを知ってる人には物足りない だろう。この作品だけプレイすればそう悪くは思わないのかもしれないけど。  SFC版は2も出ているけど、これと同じ調子なのかな..。  同じガンダムキャラを使用しつつも、”スダ・ドアカ ワールド”でのいくつ ものパラレルストーリーを見せるこのシリーズ、SFCの1はファミコン版の流 れをくんではいるものの、快適さは大幅にダウンしている。遊べないことはない が..残念だな。
'93 10/15 NIFTY-Serve FCGAMEM
     ファミコン&スーパーファミコン会議室 #481
(登録日 '98/7/22)
ソフト発売1991年12月備考なし

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