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【プレイステーション2】
『スーパーロボット大戦OG オリジナル・ジェネレーションズ』
発売日 2007年6月28日
定価 7329円
メーカー バンプレスト(→メーカーホームページ
内容 オリジナルのみの『スーパーロボット大戦 オリジナル・ジェネレ 
ーション』シリーズ。シミュレーションRPG。
ゲームボーイアドバンス『OG』 2002年11月22日発売
ゲームボーイアドバンス『OG2』 2005年2月3日発売


■バンプレストのオリジナル要素を集めたスパロボ

複数のTVアニメのロボットとキャラクターが共演する『スーパーロボット大
戦』シリーズのオリジナル要素だけで展開するのが、このOGシリーズだ。
過去、ゲームボーイアドバンスで2作(『OG』『OG2』)発売されていて、
それらを再構築したのが、このPS2版(『OGS』)。
バンプレストのオリジナル・キャラクターたちがオリジナル・ユニットで戦う。
個性があり、TVロボット・アニメに負けない魅力がある。
(TVロボット・アニメのデザインスタッフも参加している。OGシリーズも
テレビアニメ化されている)
(個人的に好きなサイバスターで戦えるのが嬉しい♪)

テレビで聴いたことのあるアニメソングを聴きつつ戦えるのがアニメ・スパロ
ボの楽しさのひとつだが、OGではほとんど、ひとりずつ異なる戦闘曲。いい
曲が多い。
リメイクなので、前シリーズをプレイしたプレイヤーには以前と同じ展開の繰
り返しもあるが、アニメのネタばれなし、アニメと同じ展開の繰り返しを気に
することなくプレイできる。

ゲームボーイアドバンスではセリフに音声がない。音声入りでプレイしたい人
の方が多いはず。やはり、戦闘シーンに音声セリフが入ると迫力が違うのだ。
パイロットを別のユニットに乗せ替える「のせかえ」は、セリフに変化が出る。
アニメ・ロボットのスパロボにも「のせかえ」があるが、ユニット数が多すぎ
て異なる音声セリフを用意するのが大変だからか、同じシリーズ同士の少数ユ
ニットのみ。
OGはキャラクター数が少なめなので、のせかえが自由で、セリフの種類が多
く用意されているのが良い。相手を区別してセリフをしゃべる回数も多い。

ユニットに「W(ウェポン)ゲージ」数値が設定されており、その範囲内で追加
武器をつけたり外したり、カスタマイズできるのはOGならではのシステム。
修理・補給装置もつけ替えできる(Wゲージがなく、付け替えできないユニッ
トもある)。戦闘で得たパーツから特殊弾を作り、武器に装填(そうてん)する
こともできる。が、Wゲージと特殊弾は少々面倒。「ないよりは、あった方が
いい」が、「なくてもかまわない」。
不便なのは、修理・補給装置をつけたユニットがわかりづらいこと。出撃メン
バーがよく変化するので、うっかり装置を装備変更し忘れてしまうことがある。
修理・補給装置搭載のユニットが固定なら、忘れることはないのだが。

他にも新システム「合流」「ツイン精神コマンド」が追加された。
「合流」は2つのユニットが1マスに同時に存在し、共に行動する。
「ツイン精神コマンド」は、「合流」したユニットのパイロットのみが使える
精神コマンド(双方のSPを消費する)。
合流すると、合流相手によって戦闘確率に少しだけ良いプラス効果が発生した
り、精神コマンド「努力」などが2機にかかったり、敵を倒すと2機とも気力
が上がるなどの利点がある。
が、HPが少ない敵だと攻撃が強力すぎてムダになったり、強力な全体攻撃を
両方に受けてしまったりするなど、合流しない方がいい場合もある。
合流状態だと戦闘で味方がセリフを同時にしゃべるので聞き取り(味わい)づ
らくなる(上下分割されるため、顔グラフィックも小さくなる)という難点も
ある。

合流ユニットに修理・補給装置をつけてある場合、装置を使うと、戦闘できず
に1ターン過ぎてしまう(1ユニット分、未行動になり、もったいない。マッ
プ兵器を持つユニットがマップ兵器を使う場合も同様)。
合流の相性と、合流した方がいいか悪いか、状況を見極めなくてはならない。
敵を倒して得られるPPをためて覚える特殊技能「SP回復」がないと、ツイ
ン精神コマンドを使いづらい。必要SP量が多いため、「SP回復」があって
も負担が大きい(消費SPを80%にする特殊技能「集中力」を習得すべき)。
ツイン精神で消耗しすぎて精神コマンド用のSPが足りなくなるようでは、か
えって不利。ツイン精神より、個別に精神コマンドをかけた方が良かったりす
る。
中盤まではシンプルでボリューム少なめのステージが続き、全員が「SP回復」
も覚えていないため、「合流」やツイン精神コマンド、戦艦援護攻撃を活かせ
るようになるのは後半。
ということもあり、合流しないで行動することが多かった。
いまひとつ使いこなしづらい感じがする。

OGは、いつものスパロボと比べると味方ユニット数が少なめだから(と言っ
ても、他のシミュレーションRPGと比べれば多いのだが)、たくさんすぎる
ユニットを動かす(改造する)のがしんどいプレイヤーには、このくらいがち
ょうどいいかもしれない。普通のスパロボをプレイしてみてキツイと思うなら、
まずOGからプレイして慣れるのもいいだろう。
とはいえ、ボリュームが少なくても難しいステージもある。ボリューム少ない
=簡単とは限らない。
そして強い敵のステージでは、撃破にかなりの時間がかかる。
戦いがいあるボス戦はOGでも、ちゃんと味わえる。

【OG2.5について】
OG2をクリアするとプレイできるようになる「OG2.5」は、『OGS』
の後に発売された『スーパーロボット大戦OG外伝』を先取りした、途中まで
のステージ。『OG外伝』に完全版が収録されている。
『OGS』の発売日が2007年6月28日、『OG外伝』が2007年12
月27日。半年違いなんだったら、あわてて『OGS』に2.5を追加しなく
てもよかったのではないだろうか。
OG1とOG2だけでもかなりのボリュームで、分岐もある。中途半端に終わ
るなら、『OGS』には2.5を入れない方がよかったかもしれない。
OG外伝も買うと、似たようなステージを再度、プレイしないといけなくなる。

(HP登録日 2013/1/14)

ソフト発売2007年6月備考なし
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