【ゲームボーイ】
『TWIN』(ツイン)
発売日 1992年1月31日
定価 3900円
メーカー アテナ
内容  戦士と魔法使い、どちらかのキャラクターで 
 冒険するコマンドRPG。

注:ネタばれ内容を含みます。
 ついにデスタークを永遠に封印した。よくあるテーマではあったが、それなりに 考えさせられた。  60文字のパスワード、ちょっと強すぎる敵はイマイチであるが、のめり込む ことが出来れば面白い。主人公がただの「せんし」「まほうつかい」で、キャラク ター性が無いのだがこの作品にはその方が合っているような気がする。  最初に洞くつに入った時は、「あれっ?これってアクションRPGだっけ?」 と思ってしまった。キャラがジャンプしたり、はしごをのぼったりするのである。 でもこれはコマンドRPG。この取りあわせがなかなか新しい。  つくりが日本ファルコムっぽく感じた。 あと「ドラゴンクエスト」が ちょっと混ざってるかな...?  「ほんとに純粋なRPGだなあ」という感じ。平凡なRPG、ではなくて”純粋 な”である。何度も意識が薄れて王様の前で復活しゴールドが半分になるのだが、 それでも確実に強くなっているのがわかる。1回洞くつにもぐるたびに、レベルア ップしたり強い武具を見つけたり道を憶えたりして成長していく。それでちょっと 自信つけて遠出すると、もっともっと強い敵が出てくるのである★でもそのうちに そいつらも楽々倒せるようになる。自分が成長しているのがわかるのは楽しい。  音楽は曲数こそそんなに多くないものの、なかなか雰囲気出ていて良い。ボスと の戦いの曲がノレる。 ●(ひじょ〜に)お世話になった魔法● シープル(敵を眠りに誘う)...消費MP2・これが無ければタコ殴りにされ (↑これって"SHEEP"(羊)ル?)  てるところだ。 ホーリー(HP完全回復)....消費MP12・これが無いと辛すぎる。ラト                  リート(80回復)では焼け石に水。 シールド(防御大幅UP)....消費MP3・魔法が効きにくい敵の時使う。 おそらく最強の呪文「ガスプ」は、見つける前にエンディングになってしまった。  洞くつの中は入りくんでいる。とんでもなく強い敵がいるところへどんどん進ん でいけてしまうので敵の種類を見ながら歩かないと、すぐさま王様のもとへ強制送 還されるはめになる。  「どく」をくらったまま歩くと画面がチカチカッとなるのだが、音は出ないので 気がつかないことがある(状態表示は立ち止まって数秒たたないと出てこない)。  あと、左右に出る敵に魔法をかけて眠らせたとして、どっちかが目がさめても、 一体どっちがそうなのか見分けられない。文章表示の前後の違いというわけでもな いようだ。だから”おそらくこっちが目をさました方だろう”とアタリをつけて攻 撃すると、まだ眠っていた方だったりする☆  レベルアップはかなり嬉しい。しかし一度、レベルアップしても何もステータス が上がらないことがあった(おいおい、それはなかろう。それともスランプだった とでも言うのか?(笑))。その次のレベルアップでは普通よりステータスの上昇 が大きかったけれどね。  ステータス画面の呼び出しがセレクトボタンというのがやりづらい。魔法、つよ さ、武器/防具、道具、貴重品と全部で5画面(「せんし」は魔法を使えないので 4画面)あるが一度切り換えると前の画面には戻れないので不便。  デスタークとの戦いは3度目で決着したのだが、最初負けた時、意識が薄れて気 がつくといつものように復活...したはいいのだがどうも様子がおかしい。  目の前にいるのは王様のはずなのに違う人物になっている。 「こいつ、誰だ?」  不思議に思いつつ話し掛けてみると...なんと!デスタークではないかあ!! (そこで2度目の戦いがはじまり、負けたのは言うまでもない)  なんでだ?2度目の負けをくらって復活。またさっきと同じ画面。よく見ると階 段やら宝箱やらのパッチワーク。う、バグだ★階段はのぼれないし宝箱も開けられ ない。しょうがないので”テレポ”で帰還すると直った。まさかパスワード入力が 嫌な為ずーっと電源入れっぱなしにしてたのが響いたというのか(笑)??  ゴーレムショップは楽しい。でも最強のホーリーゴーレムですら、最後の方では 保たなかった(ふい打ち&集中攻撃をくらうとおしまいである)。  問題のパスワード。これさえなければもっと遊びやすいのに、と思った。「に」 と「2」、「3」と「ろ」など間違えやすいのが混ざっているのが困りもの。  でももしこれがバッテリーバックアップだったら、何度もお手軽にやり直してい ただろう。すると緊張感が薄れてしまっていたかもしれない(ウィザードリィのよ うなあの「やり直しはきかない」という緊張感。きかないことはないが手間を必要 とする(ターボファイルあるいはパスワード入力))。  スタッフさんがそれを狙っていたのなら凄い(コストが助かるから...かな、 やっぱり(笑))。  パッケージに「パスワードコンティニュー」と明記されてないのは、やっぱり書 くと売れにくくなるからだろーか☆(しかし知らずに買ってしまう人っていると思 うぞ〜)  パスワード入力を我慢できて、何度やられてもめげない根性のRPG好きには、 なかなか楽しめる一本であると思う。
'93 4/25 NIFTY-Serve FCGAMEM
     ハンディゲームマシン会議室 #499
(登録日 '98/9/9)
巴かずみのゲームソフトレビュー
/KAZUMI TOMOE'S GAME-SOFT REVIEW

ソフト発売1992年1月備考感想