【ゲームボーイ】 『リトルマスター2〜雷光の騎士』
 <Little Master 2>

発売日 1992年3月27日
定価 4800円
メーカー 徳間書店インターメディア
内容  かわいらしいキャラクターが登場する 
 シミュレーションRPG。


 イベントRPGシミュレーションゲーム、と銘うっている。
 システム的には前作の1とだいたい同じ(「ファイアーエムブレム」と「女神
転生」の合体システムを足して味つけしたような感じ)。
 ていねいにつくられていて、安心して遊べる。味方&敵キャラクターがとても
かわいい。数々のシナリオをクリアしつつキャラはレベルアップしていく。

 ストーリーは...「一度は出てこなくなったモンスターがまた復活しはじめ
て、それを封印するために各地に散らばったクリスタルのかけらを集める」など
という、ちょっと聞きには”どっかでさんざん聞いたよーな設定”なのだが、シ
ナリオ数が結構多く展開も山あり谷ありでなかなか楽しむことができる。

 最初のシナリオで、はじめからフィールド上に味方ユニットが置かれているの
ではなく、城の扉をばーんと開け放って出てくるのが楽しい(こういう演出は好
きだな。シナリオ18とかもカッコいい)。すべての味方キャラの行動が終わる
と自動的に敵のターンへの移動をうながしてくれるのも親切(確か1では、いち
いち全キャラを確認して「おわり」を選ばないといけなかったはず←既に売って
しまったのでこれは未確認☆うろ覚えだ..)。

 説明書には見当たらないけれど、どうやらセーブは各キャラの行動ごとに自動
的におこなわれるようだ。最初は「ちゅうだん」コマンド(←セーブするたびに
タイトル画面に戻る)しか方法がないと思ってたのでえらく不便に感じていた☆
(それならそうと説明書に書いてよね〜)
 セーブは細かいデータ(各キャラの今いる位置、HPなど)までちゃんと保存
されるので良い。

 オープニングの「まわる副題(お〜い、つぶれてて読みにくいよ、漢字(笑))」
や、シナリオクリア後の「うねうね画面」がなかなか凝っていると思った。キャ
ラクターの戦闘時アニメ、シナリオ間に出るグラフィック等もていねいで良い。

 HPの回復は主に魔法陣でおこなうが、タムタムというかわいい僧侶キャラも
HPを回復してくれる(回復シーンは、もろ「ファイアーエムブレム」(笑)。
もひとつ言うとシナリオ開始の時にマップ全体を見回すようにスクロールするの
もそっくりだ。でもこれはやっぱりないとな〜)。

 そしてこれが面白いのだが、タムタムは「最初は攻撃はできないが、敵から攻
撃されると他の種族に変身して攻撃できるようになる!!」のである。どの種族
になるのかはその時々によって違う。いったん変身してしまうとそのシナリオ中
は元に戻ることはない(回復魔法も使えなくなる)。が、この変身後のタムタム
ははっきり言って強い!のでかなり使える。

 マップにはいろんな仕掛けがあって楽しめる。...が、あの地雷はなんだあ
〜??どこに仕掛けてあるかわからず、いきなりふんづけてしまってHPの半分
近くをぶんどられる(いったん踏めばクレーターの穴みたいなのが出来てもう爆
発しないけど)。HPの低いキャラには致命傷になりかねない。まあ、敵もおま
ぬけなことに地雷踏みに協力してくれるけどね(笑)。(針地獄もやだ☆)

 この手の作品につきものの「ゲームが進むにつれて仲間が増え(すぎ)て、全
キャラの面倒がみきれなくなる」という弱点(かな?)はうまく回避している。
 この作品では仲間同志の合体でキャラ数はほどほどにおさえることができ、し
かも確実に強くなっていくのだ。まあ、感情移入は薄れてしまうかもしれないが、
メインキャラは合体できないので「サ・ガ」シリーズのようにはならない。

 ゲームバランスはというと、悪くない。敵が強くて味方がどんどん退却してし
まっても、残ったメンバーのHPを大切にしてうまく立ち回れば何とか勝てる。
 ただ、突出して強いキャラはわりと最高レベルに達しやすく、そうなると後は
いくら経験値を稼いでも強くなれない。最高レベルの上限値はもう少し高くして
ほしかった。私は経験値をムダにするのが嫌いなのだ(笑)。

 ラストの方のコロシアム?でのタイマン勝負はシビレるぞ〜!!実力伯仲、決
着はつかないのではないかと思う間にも1つ1つHP回復魔法陣がつぶれてゆく。
 最後の魔法陣を踏んでHPフルにした方が勝ちだ。取ったあ!(もらった!)
(いやあ、いいねエ〜)

 サブタイトルが「雷光の騎士」。意味はゲーム中にわかるのだけど、ラストで
もう少し演出がほしかった。だって最後のとどめさしたの、タムタム(変身後)
だったんだもの★やっぱここはリイムの剣だよなあ...それに剣の力に負ける
とか負けないとかいってたわりに何だかアッサリしてたし...(ひょっとして
次回作への伏線か?(笑))。

 エンディング後のおまけが妙に楽しい(「カクタス体操」..”誰が一緒に踊
るか〜!”と言いそうになったが見てると楽しそうなので実演したくなる(笑)。
音楽と動きがあってるのって良い)。
 ゲームが終わると「ひみつのせかい いりぐち」と称してミュージックモード
に入れる。こういうサービスも嬉しい(ゲームボーイソフトの音楽CDってあん
まり出ないからなあ。いい曲多いのにね)。
 音楽はなかなかにノリがよくて好き。全部よいけど特に好きなのがMUSIC
番号03と05(←「カクタス体操」(笑))と12と20と25。
 ゲームボーイの音って耳にここちよく響く★

 でもゲームボーイなのにどうしてファミコンなみの大きいパッケージなんだろ
?やっぱり売り場で目立つからかなあ(それとも説明書のページ数が多いからか
なあ)。はたして、3は出るだろうか?出るといいな。

 定価は¥5000近く(といっても実売はもっと安いはず)で、ゲームボーイ
ソフトとしては高価な方だけど内容が濃く、楽しめるのでおすすめ。前作(1)
がまだであればそっちからやった方がより感情移入できると思う★
 2からやっても差し支えないけどね。

'93 6/4 NIFTY-Serve FCGAMEM
     ハンディゲームマシン会議室 #503

                   (登録日 '98/6/3)

巴かずみのゲームソフトレビュー
/KAZUMI TOMOE'S GAME-SOFT REVIEW
ソフト発売1992年3月備考なし