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【ニンテンドーDS】
『真・女神転生 STRANGE JOURNEY』(感想)
発売日 2009年10月8日
定価 6279円
メーカー アトラス(→メーカーホームページ「インデックス」
内容  「デモニカ」と呼ばれるスーツを着てレベルアップさせながら、
 悪魔召喚プログラムで悪魔を仲魔にして進む3Dフィールド・RPG。 

■ストーリー
序盤でレッドスプライト号が悪魔に初めて襲撃された時、テリーからの通信
がとだえた。そこでテリーは悪魔に身体をのっとられて、後で正体をあらわ
す……って展開かと予想してたんだけど、違った。テリー、倒されたような
セリフの後、何事もなかったかのようにピンピンして再登場したから、そう
なのかな〜、と思ったんだけど。
ウ○○○○が「ママ」と呼ばれてたけど、ママっていう感じはしない。
マーヤーとかなら、ママってイメージだけど。ウ○○○○戦、1周めは結構
苦労したけど(特に2回めの戦闘は全滅した)、2周めでハチマンの「ジハ
ード」を使ったら、簡単に勝利。同じ「ジハード」でも、プロメテウスのと
は、威力が段違い。

【カオス・ルート】
ゼレーニンより、ヒメネス派。というわけで最初のクリアはカオス。
ジャック部隊は悪魔よりヒドいと思った。
一番文句あるのは「○○○○ッ○」の豹変ぶり。このキャラ、結構かっこよ
くてドキドキものだったのに、あれじゃ別人格(大天使じゃなくて堕天使)。
ていねいなしゃべり方のまま、最後まで行動するべきだったと思う。その方
が、「カオス・ルートを選んでよかったのか?」とプレイヤーに考えさせる
と思うな。

【ロウ・ルート】
天使も人間の味方というわけじゃないから(洗脳するし)、悪魔と似たよう
なものだと思う。

【ニュートラル・ルート】
未クリア。アーサーが生き残るのがベスト・エンドなのかな。
悪魔寄り、天使寄りにするのはわりとわかりやすいけど、ニュートラル・
エンドにするのは結構難しい。

■キャラクター

【ヒメネス】
えらく皮肉たっぷりなしゃべり方をする。時々、意味のわからない英語を
セリフに混ぜるが(「フォーティナイナー」とか)、マニアックすぎて、
意味がわからない。
たぶん、こいつは最後まで生き残れないんじゃないかと予感していた。
ああなるとは意外だった。ヒメネスって自己中心的で、他を放っても、
自分が助かればいいって感じだから(自分が遭難した時、助けてもらった
くせに、他のクルーが危険な時は積極的に助けない(放っておいて逃げよ
うぜ的な態度をとる。冷たいね))。自分を犠牲にしても悪魔を助ける
なんて。バカブーを気にいってたんだろうけど、人間としての生を捨てて
まで助けるような性格だろうか、という気はした。「強くなりたい」って
いう理由はあるかもしれないけどね。

【ゼレーニン】
このキャラだけは助かるかと思ってたら……まさか、ああなるとは。
(まだ若いのに、人間やめちゃっていいんだろうか? ヒメネスにしても、
独身だから、後のことを考えない決断をしてしまうのかな? それでも、
両親はまだ生きてるはず(若いから)。家族のこと、考えてないよね)
マンセマットが力を与えただけで、あそこまで強くなってしまうのが少々、
不自然。特に歌が得意なわけでもない科学者なのに。

【アーサー】
こういうロボットがいてくれたら、自動で最適な行動計画たててくれて楽だな。
会話もできるし。

【三人】
なんだ、この3キャラは? 何者? よくわからないまま、話が終わって
しまう。(あの部屋はどこなんだろう? なぜいつもソファに座ってるんだ)

【ルイ・サイファー】
なんで突然現れるのか、どういう人物なのか、わからないまま、話が終わ
ってしまう。もっと物語に大きく関わってくるのかと思ったら、たまにし
か出て来ない。少女の姿をしているけど、それは器だけなのかな。


PS2の3よりはキャラクターのセリフが多く書き込まれていて良かったけど、
クリアしても消化不良というか、謎が残る。
味方だったメンバーが敵に回るのは『ノクターン』でもそうだったけど、今回
は意表をつかれた。(でも、あまり何度も同じパターンだと先が読めそう)

■ステージ

「人類よ、これ以上何を望む?」というキャッチ・コピーは、人類が豊か
に(ゼイタクに)なりすぎて、もうこれ以上欲張らなくてもいいだろう、
という意味に聞こえる。
しかし、人類すべてが豊かなわけではない。貧しい人も大勢いる。
ひとくくりに「人類」と言ってしまうのはヘンだね。

戦争の「アントリア」、肉欲の「ボーティーズ(「BODY(身体)」をもじっ
てるんだね)」、食欲の「カリーナ」、環境汚染の「デルファイナス」。
人間の強欲な部分を表現したのはこの4エリアしかなく、それ以降は「人類
よ、これ以上何を望む?」というテーマには関係ないエリアが続く。
最初の4つだけでは、人間が強欲だとする主張があまり伝わってこない。
「アントリア」は狭いし(最初だから狭くしてるんだろうけど、戦争という
テーマを扱うには狭すぎると思う)。
「デルファイナス」は、泥水?が流れてるだけだし。
それぞれのステージのボスも人間ではなく悪魔だから、「人間が悪い」って
感じがしないんだよね。

「ボーティーズ」……PS2の3でも気になったんだけど、悪魔が徘徊する
世界を描くのに、「気持ちの悪い残虐な表現」は必要なんだろうか?
(扉に目がついてるのは、まぁいいとして(不気味だけど))
ホラーっぽい、血や虐待などの表現は、非日常な世界を表現するのに、てっ
とりばやいというか、悪く言えば「安易」な方法。インパクトはあるんだけ
ど。
ホラーものならいいかもしれないが、メガテンの場合、そういった表現がな
くても不思議な独特の世界観を作り上げることはできると思うし、その方が
より「質がいい」感じがする。

「デルファイナス」……最初の階のマップが、ちょっと手抜きっぽい感じ。
でも、複雑なマップばかり続くと疲れるから、これだけあっさりしてる場所
があってもいいかな。

「フォルナクス」……「アントリア」と同じ曲ではなく、別の曲を用意した
方がいいな。(後のステージで、場所を移動すると、いろんな場所の曲が
流れるのは、いい使いまわしの仕方だと思ったけど)

■その他

・最初の、ピクシーの説明で、アンノウンについての三択が笑えた。
・「アンソニー」ミッションで一瞬、音楽が止まるのが面白い。
・エリダヌスのエクストラ・ミッション「トートの書」第一巻の謎が解けず。
 「書が、ひとりでに飛び回る」、そんな悪魔いたっけ?? 悪魔全書登録率
 96%の段階でもわからず。何とか解けたけど。

すべてのエンディングを見るために3周するのは、しんどい。
勲章パーフェクトも狙うと、かなり時間がかかる。
3周めは悪魔合体が99%になっていて、作業的になってしまった。
(「カオス・ロウ・ニュートラル」があると、やっぱりマルチ・エンディング
になっちゃうのかな)

ドラマCDが発売されてるようなので、聴いてみたい。
(最近は音楽CD、全然買わなくなっちゃったけど)

(HP登録日 2011/6/12)
ソフト発売2009年10月備考レビュー

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