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【ニンテンドーDS】
『無限のフロンティア スーパーロボット大戦 OGサーガ』
発売日 2008年5月29日
定価 6090円
メーカー バンダイナムコゲームス(→メーカーホームページ
内容  シミュレーションRPG『スーパーロボット大戦』シリーズの 
 新シリーズ・コマンドRPG(オリジナル・キャラクター)。
 『ゼノ・サーガ』シリーズを作ったモノリスソフト開発。

■スパロボがコマンドRPGになった!?

『スーパーロボット大戦 OGサーガ』というサブタイトルがついているが、 
これをスパロボの名で売るのは誤解を招く。シミュレーションRPGの方と共
通点はあるものの、かなり違う。スパロボシリーズはたくさん発売されている
から、スパロボという名前だけを見て選んでしまうと、「コマンドRPGの別
モノなんだ」と、後で気づくことになるので要注意。間違って買ってしまう人
がいるかもしれない。

スパロボ(スーパーロボット大戦)はいろんなロボットアニメのキャラクター
&ロボットを混ぜたシミュレーションRPGシリーズだが、『無限のフロンテ
ィア』にはアニメキャラは登場せず、オリジナル・キャラクターの他に、この
ゲームを開発したモノリスソフトの『ゼノ・サーガ』『ナムコ クロス カプ
コン』のキャラクターが登場。スパロボの精神コマンドなどがコマンドRPG
用にアレンジされ、スパロボで使われた効果音と音楽が使われている。
戦闘開始前に2人、戦闘終了後に2人の音声セリフがあり(「掛合い演出」)、
それを聞くのが楽しみ。戦闘でもよくしゃべりまくって、イキがいい。
音声セリフはかなり多く用意されている(店や宿などにまで)。

アクションRPGの「移動」操作を省いて「ボタンの連続押し」だけにしたコ
マンド戦闘。連続攻撃をつなぐ、格闘アクション風。一撃ごとにしゃべり続け、
「敵に連続攻撃をたたきこむ」感覚を簡単に味わえる。
シミュレーションRPGと違って、作戦行動をじっくり考え込まなくていい。
格闘アクションゲームのように難しいコマンド操作もしなくていい。
とにかく連打! すればいいのだ。

スパロボの「気合」システムに似ているのが、戦闘での「COM」と「フロン
ティア・ゲージ」。COMは行動すると消費して減る、行動力の値。
フロンティア・ゲージは戦闘すると少しずつ増え、最大値になると必殺技を出
せる。このゲージは味方全員共通で、誰かが使うと、またゼロからカウントし
直しになる。戦闘終了するとゼロにリセットされるので、フロンティア技が出
ないうちに戦闘が終了する場合もある(ボス戦は長引くので出やすくなる。弱
い敵の場合は出づらい)。
他に、SPとCOMを消費して発動する特殊技が各メンバーにあるが、発動に
必要なSP&COM量が少ないため、「気力(COM)を高めてから強力な技
が出せる」のではなく、普通の状態で特殊技を乱発できすぎる。
通常攻撃で1体ずつ攻撃するよりは特殊技の方が複数まとめてダメージを与え
られるから楽なのだが、ほとんど毎回、特殊技(援護攻撃)ばかりになってし
まうのは過剰演出。
特殊技発動に必要なSP&COM量をもっと多くすれば、通常攻撃とのメリハ
リがつくと思う。SP&COM必要量設定が甘いから、スパロボの「気力」シ
ステムほど、COMシステムが効果的に機能していない。

基本的に回復拠点にはマップがなく、アドベンチャー風の画面で用事を済ませ
る。宿屋と店以外に行くところが少なく、その場所にいる全員に話を聞いて回
る手間が省かれている。このへんもスパロボらしい作りなのだが、戦闘フィー
ルドでの仕掛け解き、障害物の破壊とストーリー展開部分以外は、ずっと戦闘
ばかりしている感じがする。
街でのキャラクター移動が省かれているのは面倒がないから、その方がいいと
も言えるが、スパロボのロボット&パイロット強化のように、何かもう少し、
戦闘以外にやることがあるとよかった。
(通常攻撃の技の組み合わせや、アイテム・装備の購入などはあるが、簡単に
済ませることができる)

このゲームがシミュレーションRPGのスパロボ・ファンに受けいれられるか
と言うと、「良い出来だ(スパロボのパーツを使って作られている)が、スパ
ロボとは違う」「スパロボの面白さはスパロボでしか味わえない」という意見
になるだろう。ロボットは出てくるが、後衛から援護攻撃するだけ(多彩な武
器やカスタマイズはない)。人間キャラメインで戦闘する。コマンドRPG好
きなら、(やや物足りないかもしれないが)遊べるRPGではある。
(HP登録日 2011/2/15)
ソフト発売2008年5月備考なし

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