『IQ PANIC(アイキュー・パニック)』
発売日 1992年2月21日
定価 8900円
メディア CD−ROM
メーカー アイジーエス
内容  総問題数 15000問以上のバラエティ・クイズゲーム。
 モードは三つある。問題読みあげはすべて文字表示 
 でおこなわれ、音声は出ない。

●IQ QUEST(アイキュークエスト)−電脳大魔王の野望−(1人用)
 戦闘がクイズ形式になっているRPG。

 構成が単純で迷わせるようなところもなく、すいすい進めて短時間でクリアで
きる。けっこう楽しめた。問題の読み込みでいちいちアクセスするが、曲や画面
切り替えなどが工夫されているのであまり気にならない。
 ザコ敵とは一問だけの勝負。負けると自分の体力がひとつ減る。勝っても何も
得られない(たまにアイテムを落としていくのみ)。しょっちゅう敵と出くわす
ので忙しい。ボス戦ではノルマがぐんと増えて戦いがいがある。登場のしかたが
なかなか凝っていて笑わせてくれる。個性の強い、おかしな奴らばかりだ。

 村の家の中ではメッセージ文字はなく、声のみになる。主人公まで声入りで、
最初はちょっと違和感があった。セリフはおもしろい。人に話しかけたり建物か
ら出たりするときの主人公の位置がどうもヘンで、不自然に見える。画面切り替
わり時に曲が変なふうにゆがんだり、はみ出したりするのも聴き苦しい。
 「ゲーム終了する」コマンドを実行するとソフトがリセットされる。リセット
はプレイヤーが任意でできるのだから、タイトル画面に戻るようにしてほしかっ
た。これではRPGモードを休憩して別モードで遊びたいとき、不便だ。

●選べるクイズ THE どれにする!?(2〜5人用)
 異なる形式のクイズが10タイプ。どれでも好きなものを選択できる。

1:クイズ・行ったり来たり
 正解・不正解によってゴンドラが上下する、「アップダウンクイズ」。正解で
一段階上がるが、まちがえると二段階も下がるのでけっこう大変。
2:激走!!早押しクイズ
 ボタンを連打して、解答権を得るために走る。連射機能を使うと楽。
3:神経衰弱クイズ
 正解するとパネルをめくれる。おなじ絵柄のパネルを三組開けるとクリア。
4:ビンゴクイズ
 クイズ+ビンゴゲーム。3ラインそろうとクリア。マークした数字が全ビンゴ
ボードに同時にマークされてしまうのがおもしろい。
5:頑張れ!お邪魔クイズ!!
 4ポイント先取でクリア。3ポイント獲得した次の問題で、誤答したり他プレ
イヤーに正解されたりするとポイントがゼロに戻る。

6:スゴロクイズ
 正解したらサイコロ振って、スゴロクの上を歩いていく。ゴールしたら勝ち。
全部で16マスしかないので、すぐに終わってしまう。
7:クイズ・拾ってポン
 キャラクターを操作して、落ちている問題用紙を拾いに走る。ハズレもある。
8:クイズ塵も積もれば
 「ノンセクションの50」とかいう、昔やってたTVクイズ番組と同じ内容。
(↑番組名は忘れた☆)
9:大逆転!トップは俺だ!!
 長寿TV番組「パネルクイズ25」の変形版(パネルが49枚あるから「パネルク
イズ49」だな)。オセロのように、パネルを自分の色にひっくり返していく。
10:クイズ普通に行こうぜ!
 とりたてて変わったところのない普通のクイズ。10ポイント先取で勝ち抜け。

●日本縦断スーパークイズ!!(2〜5人用)
 TV番組の「ウルトラクイズ」っぽい進行。「選べるクイズ〜」モードと中身
は一緒。ゲーム説明のデモはていねいではあるが平凡。ミニクイズの集合という
感じでワクワクしない。全10ラウンド。ラウンドクリア後は自動セーブ。


 一人で遊ぶには、つらいソフトかもしれない。RPGモードは一度クリアして
しまうと再度遊びたいと思えない。ジャンルを選べるようにして、一人だけでも
心ゆくまでクイズを楽しめるモードをつけてほしかった。パッドを複数つないで
おけば一人でも遊べるが、いちいち名前入力しないといけないのでめんどうだ。
 多人数プレイの場合でも、ひとつひとつのメニューがあっさりしているため、
飽きやすい。長すぎても単調になってしまうのだろうが、ちょっと一回のプレイ
時間が短い。何度も繰り返し遊べる熱中性には欠ける。

 問題はけっこう専門的なことまでカバーしていて簡単ではない。勉強になる。
ジャンルも「言葉」「地理」「スポーツ」「自然・科学」「生物・医学」「芸能
・音楽」「文学・歴史」「政治・経済」「アニメ・マンガ」「一般・常識」と、
幅広い。雑学の知識が増えそうだ。
 絵柄にアクがあるものの、グラフィック変化はこまかく、味がある。曲のノリ
も良い。音響効果に工夫のあとが見られ、音へのこだわりが伝わってくる。

 クイズものとして最低限のポイントはおさえてあるし、問題数も豊富に用意さ
れているが、グラフィックの満足度・楽しさ・テンポの良さなどに不満が残り、
全体に物足りなさを感じる。
'94 12/9 NIFTY-Serve FCGAMEM
     PCエンジン会議室 #1469(改稿)
                  (登録日 '96/11/20)
ソフト発売1992年2月備考なし