「バーチャレーシング&アウトランナーズ」 |
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★「バーチャレーシング&アウトランナーズ/B−univ」 <Virtua Racing & Out Runners/B-univ> (CD2枚組 税込¥3800 TYCY-5365・66 東芝EMI 1993) 「バーチャレーシング」「アウトランナーズ」どちらもセガのアーケード作品。 大型きょう体のレーシングゲーム。オリジナルとアレンジ両方収録。 ●CD−1●(45分40秒)(アレンジ・バージョン) 1.Polygonic Continent なかなか印象的なフレーズで良い曲だけれど、CD最初の曲にしては長すぎる 気も。同じ調子が続くのでちょっと単調。5分近くある。 2.Stream 3.Center Run 音がたまらなくカッコイイ。 ずっしりとした音がシブい。 4.France 5.Adventure バカンスに来ている。 冒険は、ウキウキわくわくして楽しいものだ。 6.Passing Breeze(1993) 「アウトラン」のアレンジ曲。カーブを曲がる場面が、自然に思い浮かぶ。 7.V.R.Medlay ナイスな曲。ノリが最高に好き。ゲーム電子音や声が、効果的に入っている。 8.Sonic Control ..おそらく、多くの人はこの曲で思わず「なんだこりゃあっ!?」と言って しまうだろう。まるで、ラジオの波長が合わないときの混信音だ。約3分半ほど ずっと同じ調子が続くので、聴いていると不快になってくる。 9.Splash Wave(1993) この曲もラジオっぽい。頼むからちゃんとチューニングしてくれ。新しいGM アレンジに挑戦しているらしい。確かに、ありきたりなアレンジではおもしろく ないのはわかるが、原曲が好きな人には受け入れられない可能性も高いのではな いだろうか。原曲の面影はかなり失われている。かなりクレイジィなアレンジだ。 これが約5分続くのは苦痛ですらある。しかし、リスナーの反応を気にしすぎる ことなく自分の表現したいものを優先して試みていくことは、ミュージシャンと して本来あるべき姿なのかもしれない。 10.Last Wave(1993) 8、9とぐちゃぐちゃな曲が続いたので、この曲を聴くとなんだかホッとする。 ●CD−2●(57分32秒)(オリジナル・バージョン) 1.Waiting Your Entry CD−1のほうでたっぷり流したので、こっちでは短い。 2.Course Serect(←「select」のミス?) 静かに慎重に選択する。 3.Beginner エネルギッシュ。「がおーっ」って声がおもしろい。 4.Medium 気持ちがのびていく。 5.Expert 選ばれし者のみが挑戦できるエキスパートモードへようこそ! という感じ。 6.Extend Time-1 7.Best Lap-2 女の人の声がりりしいな。 短い盛り上げ曲。 8.Extend Time-2 9.Best Lap-3 何て言ってるんだろ? ノリがいい。もっと聴きたいのに短すぎる。 10.Extend Time-3 11.Best Lap-4 秒読みの感じが好き。 カン高く響く音がいい。 12.Extend Time-4 13.Best Lap-5 底辺の音がいい。 アップテンポ。 14.Extend Time-5 15.Pit Out 上昇していく。 音が好き。 16.Pit In 17.Goal ちょっと休憩。 何て言ってるんだー? 18.Game Over 19.Name Entry 「げーー..むぉーばー」。 ひと仕事終わった。くつろぐ。 20.Congraturations-2 誇らしい。やったぜ! 21.Mega Driver レース中継みたいなセリフがすてき。音もかっこいい。 22.Magical Sound Shower(1993) 「アウトラン」の「マジカルサウンドシャワー」をアレンジ。軽音シャワー。 23.Passing Breeze(1993) ライトなノリ。好きな曲。 24.Splash Wave(1993) CD−1のアレンジと比べると、はるかにまとも(笑)。楽しく走れそうだ。 途中でちょっと「バーチャファイター」みたいになる。 25.Picture the Rivers シックな味わい。 26.Blow Your Cool かるいリズムのステップをきざむ。声の使いかたがおもしろい。 27.Looking for the Rainbow どんどん先へ走っていく。果てには何が見えるのだろうか。 28.Speed King 音がキラキラチカチカしてる。 29.Adventure パカポコパカポコって音がリズミカル。 30.Sonic Control 原曲は良いな。これならまだ、曲として聴ける。スリリング。タイトルも好き。 31.Last Wave(1993) かすかな金属音とやわらかい音が、疲れを癒す。 32.Meaning of the Light(game over version) カキン、という音が好き。 33.Dream Flying 想いが大空へひろがる。 34.Stage 0-Start ウォームアップ。ゆっくりすこしずつ高まってゆくテンション。 35.Stage 1-Grand Canyon カントリー。 36.Stage 2-San Francisco サンフランシスコの空気はこういう感じなのかな。 37.Stage 3-South America ジャングル。熱帯雨林のイメージ。 38.Stage 4-Niagara さわやか。でっかい滝が流れていたりするんだろうか。 39.Stage 5-Hawaii アロ〜ハ〜オエ〜..じゃないのね。 40.Stage 6-Pacific Ocean とってもいい天気。 41.Stage 7-Spain 42.Stage 8-Atlantic Ocean うん、スペインしてる。 調子はオーライ。 43.Stage 9-Switzerland 44.Stage 10-China シロフォンの音がいい。 典型中国的印象曲。 45.Stage 11-Japan 46.Stage 12-Hong Kong 「さくらさくら」をアレンジ(笑)。 ちょっとふしぎな中華の香り。 47.Stage 13,20-Egypt 48.Stage 14,19-Mediterranean Sea エジプトだ。 軽快な地中海。 49.Stage 15,18-France オシャレ。 50.Stage 16,17-Germany 好きな曲。神聖な感じで教会の曲みたいだ。上昇していき、また戻る。 51.Stage Final ゴール間近。エンジンが最後の悲鳴をあげているのだろうか。気がひきしまる。 私はゲームのほうは全然遊んだことがない。両ゲームともレーシングゲームだ ということもあり、どこまでが「バーチャレーシング」で、どこまでが「アウト ランナーズ」なのか聴き分けがつかない。インナーにもはっきり書かれていない。 ファン向けのCDだから説明無用、というわけなのだろうか。表記がほしかった ところだ。 ゲームの性格上、曲が派手に急展開することがあまりなく、CD2枚を通して、 長くのびきった印象を受けた。CD−1では長い曲が多く(そしてあのラジオ調 のガーピーサウンド)、CD−2では「一曲あたりがかなり短いブツ切り曲メド レー」が多く続くので、聴いていて落ち着かない。構成のバランスがいまいちで、 メリハリに欠ける気がする。 (例えるならCD−1は「そうめん」、CD−2は「ベビースターラーメン」だ) 各曲ひとつひとつは確かにレベルが高いが、真剣に聴いているとちょっと疲れ てくる。パワーがありすぎるのだ。BGMとして、軽く流して楽しむのがいいの かもしれない。 これだけたくさんの曲を生みだせることは(しかも、それぞれに特徴を出した うえで)、才能であるにちがいない。しかし、曲数が多いぶん一曲ずつの印象は なんだか薄い。つめこみすぎの感がある(ゲーム上では曲がバラエティに富んで いることは長所になるのだろうけど)。この2作品を2枚組でオリジナル&アレ ンジ両方収録にしたのは、内容が濃すぎるように思える。'95 2/15 NIFTY-Serve FCGAMER ゲーム音楽館 #989