※※※ ゲームミュージック 第二十五回 (’97/9/3) ※※※
【ネタばれ注意】少々ゲーム内容に触れます。
★「ファミコン必勝攻略サウンド」
(カセット 価格不明(箱紛失のため) 20KH 1897 CBS/SONY 1986)
私の所有しているゲーム関係のCD・カセットのなかで、もっとも謎な一本。
ゲームジャンル別のイメージ曲の集合みたいな感じ。「これらのイメージ曲を聴
いて実際にゲーム世界にいる気分になれば、どんなむずかしいゲームでもおちゃ
のこさいさい、ってなもんだ!」というすごいコンセプトのカセットである。
[理論の展開](カセット冒頭の説明より)
起:カセットにはゲームジャンル別のイメージ曲が9種類入っている。そのなか
からゲームに合った曲を選んで聴き、おおいに想像力を働かせる。聴くのは
ゲームプレイ中でも、ひと休みしているときでもよい。
↓
承:それによってゲームの主人公になりきる
↓
転:秘めたるバイオニックパワーが発揮される
(バイオニックパワーってのがすごいね)
↓
結:ハイスコア達成の力となる(ハイスコアなんてなつかしい..)
このカセットに収録されている、「バイオニックゲームミュージック(略して
BGM)」を聴いてゲームに感情移入し、いい成績をあげよう、ということらし
い。つまり、こうとも取れる。「ゲーム中に流れる曲では貧弱であまり想像力が
かきたてられないから、こっちの曲を聴いてね」。昔のゲームのバックに流れて
いたのはわりと単純な(それでも奥がふかいと思うけど)ものが多かったから、
こんなカセットが発売されたのだろうか。
確かに、ゲーム中に流れる音楽の果たす役割はおおきい。その出来いかんによ
っては楽しさが全然、ちがってくる。単体で聴いてもじゅうぶんすばらしいGM
が多くなった最近のゲームはこういうカセットに頼らなくても臨場感があるから、
昔だったからこその商品なんだろうな、これは。1986年だもんね。
[A面](約19分)
1.バトルスター・クラッシュ
ばりばりのスペース・シューティング。びよよんって音は好き。
2.ファイン・アドベンチャー
アドベンチャー全般かな。暗闇にスポットライト、そしてピンクパンサーが出
てきそうな雰囲気(笑)。猛獣の鳴き声とかいいな。
3.エキサイティング・レース
レースゲーム用。走ってる、走ってる。マシンの音がリアル。パワフル。
4.パーフェクト・ゲーム
どこかで聴いたことある曲のメドレー。スポーツゲーム用かな?秋晴れの運動
会みたいだ。フレンチカンカンの曲がおもしろい。
5.エレクトリック・パロウィン(←パロウィンってどういう意味だろ)
スーパーマリオブラザーズの曲の一部が使われている。「森のくまさん」など
も出てくる。コミカルアクション系。
[B面](約21分)
6.ニンジャ・ウォーズ
日本である。哀愁である。太鼓である。琴である。しゃくはちである。シブい。
忍者ゲーム用であろう。日本の歴史シミュレーションにも合うやもしれぬ。
7.ミステリアス・ロマネスク
アダルトな香り(笑)。ちょっと大人向けのアドベンチャー用。
8.コンバット・ゾーン
横スクロールアクション、何かの任務を負った男が一歩ずつ目標にむかってい
る。イメージに浮かぶゲームは、強いて言えばコナミの硬派アクション。
9.ファイナル・カンフー
アチョォーーー!!格闘アクション用かな。けっこう好きアルね、これ。ドラ
の音ドラの音〜。最後の気合い入ったとどめの叫びが笑える。
10.バイオニック・ドリーム
「ゲームで疲れたあなたのこころをいやします」。いたれりつくせりとはこの
ことだ。メディテーション・ミュージックだって。サアァァーーッという波の音
..「アウトラン」のあの曲を思いだす。聴いてるうちに眠ってしまいそう。
長い髪のうつくしい美女が、海辺の部屋で静かにハープを鳴らしている。白い
レースカーテンに白いドレス。ああなんて月並な想像力(笑)。
内容は意外と、思ったよりは良い。私の好きな音が流れてくれているのでまず
は普通に聴ける。最初に入る説明(ナレーター:藤原理恵)がなんとも言えない
けど☆
曲間に、スーパーマリオブラザーズの曲の一部とともにタイトルが入る。
しっかし、いろんなものがあるものだなあ。
'94 4/25 NIFTY-Serve FCGAMER ゲーム音楽館 #220
→ゲームミュージック