【ゲームボーイ】
『セレクションII』

発売日 1992年9月4日
定価 4800円
メーカー ケムコ
内容  方向指定で移動する、アドベンチャー風味の 
 コマンドRPG。


注:ネタばれ内容を含みます。
 前作同様、とてもていねいな作りです。前回は主人公ハイン1人でしたが、 2では3人までのパーティープレイができます。ただその分、難易度はあがって おり、特にラストの方の敵のむちゃくちゃな強さといったら...とてもオート バトルにしておけません(あ、オートバトルは本来やらない方がいいのかもしれ ないけれど★楽なんですよね。この作品は戦闘のようすをじっと見ていてもおも しろいけど、少しメッセージの流れがトロいのでオートにしておいて、戦闘がお わるまで放っておくやり方をしました。←戦闘終了の音楽が聞こえたらコマンド 入力しに行く(笑)。ボタンを押してメッセージ表示を早めることもできますが ...疲れるかも)。まあ、オートは「そういうことは今やらんでいいっ!!」 ってことをよくやるので考えものですが★誰もマヒしてないのにマヒ回復呪文を かけてどうする(笑)>オートバトル(オウガバトルではない(笑))  シナリオの上手さはなかなかのものです。展開の仕方がうまいんですね。最後 のところで少し「うん?なんでこうなったんだ??」と納得いかないところがあ りましたが、全体的にはGOOD。もう少し、派手な演出があってもよかったで すけどね(たとえば「ふういんのオーブ」完成のシーンは4つの珠がシャキーン と合体するアニメにするとか(もちろん、スクロールもさせる!))。  1人1人のキャラの描き込みをもうちょっとしてほしかった気もします。 (もっともっと、キャラを話にからめたエピソードを増やす。私はミュートが 好きだな←魔法少年に弱い私(笑))  「アレサ」シリーズ(といっても2と3だけ、かな)でキャラの顔がアップに なって、ヒントをしゃべったり話の重要な箇所でアクセントに出てきたりするん ですが、あれはとてもいい方法だと思います。感情移入がしやすい。「セレクシ ョン」もキャラクター性はあると思うんですが、もう少しキャラを前面に出して もいいですね。  この作品のコマンドシステムはなかなかすぐれものです。基本ウインドウが常 時ひらいているので、いちいちを開いたり閉じたりする必要がないのです。 移動も、矢印が出ているのでそこに○カーソルをあわせてボタンを押すのみ。  しかし今回ので驚いたのは、敵が4匹以上でてきた時にですね、なんと!画面 が横へスクロールして、ぞくぞくと敵が表示される!!...いやあ、これは新 鮮でした。ただでさえ画面の狭いGB、たくさんの敵を表示するには数を表示し たり、1つ1つの敵の大きさを小さくしたりという涙ぐましい努力がみられるの ですが、うん、スクロールさせればもう何びきでも表示できますよね!(笑) (ついでに空を飛んでる敵、地中にもぐっている敵、なんかもあわせて上下スク ロールもとりいれよう(笑))  こういうタイプの表示の仕方は私はこの作品ではじめて見たのですが、他のゲ ームでもあるんでしょうか。「セレクション」のオリジナルだとしたらたいした ものです。  音楽、効果音もなかなか耳にここちよく、良い出来。特に効果音で、HP回復 とMP回復の音の微妙な違いが感動ものです。う〜ん、GBの音ってのはいいな あ、好きだなあ。  レベルアップ時に必ず1つ魔法を覚えるのもいい(魔法が使えないキャラは別)。 しかしこの魔法、まったく使わなかったのが結構あるんですよね〜。こんなの使 うより剣で闘った方が早いって感じで(アイテムもそういうのが多い。ブーメラ ンなんかほとんど使わなかった)。メッシャー系、ゲト〜系、リフス系、リアラ なんかはあまり必要がなかったです(なんで体力回復魔法より、マヒ回復の魔法 の方が覚える順番が早いんだろう?やっぱ最初に必要なのはHP回復だと思うの だが...まあ、後になって覚えた方がありがたみがわく、ってことかもしれな いけど☆)。  後半の必需魔法、「ボザマーテ」!味方全員の攻撃、防御、すばやさを飛躍的 にアップさせる呪文(戦闘終了後は戻りますが)。これがないと後半の戦闘がな りたたない(笑)くらい、役に立ちます。しかも消費MPがたったの2ポイント !!えらい!こんな高等呪文を、よくぞ2ポイント設定にしてくれました!  おかげで何度使ってもなかなかMPが減らずにすみました(これが2ポイント でなくて、もし10何ポイントも必要だったら、私はこの作品を「ク○ゲー」と 呼びかけたかもしれません(笑)。グリフィンなんか、でーきらいでいっ!  謎ときも、後半はやや難しく、行き詰まりかけたところもありました(火山、 最終の城のしかけ、など)。でもなんとかぐるぐる回ってれば解ける範囲内だと 思います。周囲をボカスカたたいてれば、アイテムがぼろぼろ落ちてくるし、敵 もコインをどかどか落としてゆくのでそのへんは親切なんですがね。  しかし、1と2の主人公ハインのグラフィックのあまりの違いには笑ってしま いました★ギャグ漫画がいきなり劇画になったようで(笑)。成長したのでしょ うが、それならば何故一度覚えた魔法をすべて覚え直す?何故レベル1からやり 直しになるんだ??(これはこの作品に限ったことではないけど..不思議)  とても長くなってしまったな。とにかく終えてみて私が思ったのは、 「もし3が出たら、発売日に、定価近い値段でも買う!」ってことですね。 (私にこうまで思わせる作品は、なかなか無いんですよ..)  ぜひ同じシステムを使用した次回作をプレイしたいですね。がんばってくださ いね、ケムコさん(言っちゃなんだが、私は”ケムコ”という社名は”ナムコ” と紛らわしいので好かない(コトブキシステムにすればいいのにな))
'93 2/27 NIFTY-Serve FCGAMEM
     ハンディゲームマシン会議室 #469

                  (登録日 '98/11/11)

巴かずみのゲームソフトレビュー
/KAZUMI TOMOE'S GAME-SOFT REVIEW

ソフト発売1992年9月備考なし