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【ゲームボーイ】
『女神転生外伝ラストバイブルII』
発売日 1993年11月19日
定価 5300円
メーカー アトラス(→メーカーホームページ
内容  『女神転生』シリーズ外伝。フィールドタイプのコマンドRPG。


全滅しなくちゃ“メガテン”じゃない!?
とっても遊びやすい、好難易度RPG

 今や、ほとんどの機種を席巻せんとしている『女神転生』シリーズ。GB版は
外伝ということできれいさっぱり3Dダンジョンを取り除き、完全2Dフィール
ドタイプRPGとなっている。
 ちなみに私はFC版I、IIともに挫折。確かに面白いのだが、あまりの迷宮の
複雑さに気力が尽き果ててしまったのだ(というわけで『真〜』はまだ買ってい
ない)。
 この外伝シリーズも二作め。前作はなかなか敵の攻撃がシビアで、いきなり全
滅をくらって電源OFFでやり直し! が何度もあった。操作系が抜群に良く、
楽しめもしたのだが、レベルアップの為だけの戦闘をせずには、うかつに歩けな
い感じだった。
 そこで今回の『II』。バランスはかなりよくなった。強い敵に出くわしても、
全滅する確率はかなり減少している(終盤はさすがにオートではつらいが)。
 前作にはなかった月の満ち欠けを入れることによって魔獣との会話が一段と変
化に富んだものになり、画面の下半分を切り替えることでゲームボーイの小さな
画面でもステータス画面に全キャラのグラフィック表示が可能になった。システ
ム面ではよりいっそう、FC版に近づいたようだ。
 しかし……あまりにスムーズに進みすぎるせいか、あるいはステレオタイプな
町のデザインのせいか、もう一歩『女神転生』シリーズらしさに欠ける気はする。
もっとこう、何ていうか……“ヘヴィでダークでデッドオアアライブ”みたいな
ギリギリ感が足りないのだ。
 これは“外伝”なのだから、同じ雰囲気を求めるのは間違っているのかもしれ
ない……しかし私にはこれは、“『女神転生』のシステムにスクウェア系RPG
を足したもの”に思えた。前作での雰囲気はまだ、どこがそうとは言いきれない
のだけども、“らしさ”が残っていた。ひんぱんな全滅というのが理由のひとつ
かもしれないけど。
 こんなことを言うのはとてもぜいたくな注文なのだろう。実際、たくさんの楽
しい仕掛けや、巧妙に組み立てられたシナリオなど、じゅうぶんに楽しめる仕上
がりである。けれど、『女神転生』シリーズ独特のあの雰囲気をさらに深めてい
けば、さらに個性的で素晴らしい作品になると思う。
 もし『3』が出るならば、そのあたりの演出に期待したい。全滅以外の方法で
(笑)。
★評価表(各項目ABC3段階・総合100点満点)
遊びやすさ
サウンド
キャラクター
グラフィック
メガテン度
新鮮さ
総合点91
★HiPPON SUPER! '94 3月号
 「ユーザーズ・アイ」(読者レビュー)掲載
(登録日 '97/6/25)
ソフト発売1993年11月備考なし

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