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【ゲームボーイ】
『メルヘン倶楽部』
発売日 1992年9月25日
定価 3800円
メーカー ナグザット(→メーカーホームページ
内容  ”ニュータイプボードゲーム(通信対戦可)”。


 将棋盤みたいな8×8の”ばん”の上に、自分で選んだキャラクターのコマを
置き、相手と戦う。はじめに「パワーポイント」を持っていて、それを消費して
キャラを”生産”する。戦闘開始してからのHP回復もこのポイントを使ってす
るので、ほどほど残しておかねばならない。戦いはカードバトルで、ひいたカー
ドによっていろんな攻撃がアニメつきで繰り出される。

 ”ニュータイプ”というだけあって、説明書をひととおり読まないとゲームに
入りづらい。また、ゲームに入ってからもコツを飲み込むまでちょっとかかる。
 ...というのもキャラの動き方にそれぞれ特徴があり、それを覚えないと相
手のところまでうまくたどりつけないし、あっと思った時には攻め込まれている
...こと、しばしばなのだ(いきなり王手!!がくる(笑))。
 キャラの動き方は将棋のコマの動き方を混合させていて面白い(香車+角とか
桂馬もどきとか、よくわからない動き方(笑)とか)。

 将棋を知っていてさえ操作にとまどってしまうのだが、慣れれば(各キャラの
性質&キャラ同志の相性を知りつくして使いこなせるようになれば)勝てるよう
になるだろう。「きんぐ(王将)」が負ければゲーム終了。
 将棋と違うのは、「きんぐ」1つになっても単身敵に向かってゆけるところ
(悪あがきともいうね)だろう。(ただしタコ殴りにされる危険性大(笑))

 戦闘の曲のノリが良い(キャラの動きと音を連動させてる)。自分が有利ある
いは不利の時に曲が変わるのも雰囲気出ている。相手に攻撃をしかけようとする
と「○ポイント有利(不利)です」と教えてくれるのが親切。これで無謀な戦い
をいどまなくて済む。ただし有利であれば必ず勝てるというものではない。
(「(攻撃力)×10」なんてのを引かれた日には、さかだちしたって防げやし
ませんぜ、ダンナ★)
 力が互角(同キャラ対戦など)の時は先攻・後攻が結構ひびいてくる。1回で
もヘタなカードを引いたりしたら終わりである(奇跡の大逆転もあるけど)。力
が均衡してる戦いにはドキドキする。

 キャラデザインがなかなかかわいい。説明書はショッキング・ピンクで彩られ
ていて(うん、メルヘンしてるなあ)、イラストに華をそえている。でもゲーム
中ではキャラが小さくてよく見えない&イラストとあまり似てない☆のが惜しい
(攻撃した時や、やられた時なんかの動きは面白いんだけど)。
 敵がコマを生産すると、地面(盤面)からぬうーっとキャラが出現するのがお
もしろいな。

 カードにはたくさんの種類がある。4枚ある中から1枚引くが、自分が引いた
やつだけじゃなくて引かなかったものまで「中身がなんだったか」公開してくれ
る(う〜む、これって超能力(透視能力)の訓練になったりして★)。
 敵に「降伏」をすすめることもできる。失敗すると「てきはおろかにもかんこ
くをむしした!」と(自分が圧倒的不利の時でも(笑))出るのがなんともいえ
ない☆(結構、メッセージ関係が笑えるんだよね)
 陣形(攻めの陣、守りの陣、など)を選べるのがありがたい。自分自身でもコ
マを並べられるけど、キャラの特長を生かした布陣なんて、はじめからたやすく
敷けるものではない☆

(キャラにひとこと言っちゃうぞ)

「いんでぃ」→「!(←ピンチの時、火事場のバカぢからを出す)」を引いた時、
       「まだまだぴんちじゃない」と攻撃をパスするのはやめろ〜!
       (そんな悠長なこと言ってる場合ではないだろー☆ピンチじゃな
       くても攻撃してね〜、お願いだから☆)
「じょーかー」→こいつの「かがみがえし」はなかなか強力。でも「HPいれか
       え」は自分のHPの方が高い場合、ただのおまぬけだぞ。
「かーどまん」→戦闘場面でマントをはためかせ立つ姿はなかなかである。攻撃
       方法に「くいず」があり、敵にクイズを出して答えられなかった
       ら攻撃成功、正解されると自分がダメージをくらう。これって楽
       しい。問題がいくつかあるが比較的、簡単だ。やられた時のグラ
       フィックもユニーク(ちょっとこわい)。

 他にも言いたいことがいっぱいある奴がいるが、このへんにしておこう(笑)。
(ホント、「そんなこと今やるなあ!」と言いたくなってしまう時があるのだが、
カード運だからしょーがない。戦闘中、カードで偶然引かない限りHP回復でき
ないのはつらいな(回復能力のないキャラがほとんどなのでよけいに)。相手の
出方がわかっていてもカード運に頼るしかないので対処したくてもできないのだ。

 個人的には、このシステムを使って1編のストーリーじたてにしてほしかった。
このままでもなかなか楽しいのであるが1ゲーム済むとそこで終わりだし、経験
値の概念がないので勝ってもキャラは強くならず、「キャラ同志の相性」と「カ
ード運」がほとんどすべて、ということがわかってきて飽きてきそうなのである。
目的がほしいかなあ、やっぱり。長いこと遊べるようにしてあるんだろうけど。
(くえすともーど(別名、修業モード→パスワードコンティニュー)があること
はあるが、難易度が上がっていくだけでストーリー性はない。しかしこのモード、
”すてーじ8”あたりから手ごわい。エンディンググラフィック(1枚絵)は..
なんともいえない。なんかさみしいぞー)

 カーソル移動はちょっと面倒である。画面の端に矢印があって、選択・移動が
終わったらそこにカーソルを持っていきAを押す。これはもっと簡単にできると
思う。戦闘中のユニット(コマ)生産が1回につき1つしかつくれないことや、
生産後の行動が生産したてのユニット配置しかできないなど、わかっているなら
自動的に矢印へカーソルが移っているようにしてほしかったなあ。

 あと、味方キャラのHP状態が一覧で見られないのはつらい。毎回の戦闘をよ
く見てればすむことなんだけど...やっぱり要ると思うなー、これは。
 オプションでメッセージスピード調節、アニメのON・OFFとかできるのが
良いが(アニメOFFだとかなり快適なスピード)、1ゲーム終わるごとに設定
が初期状態に戻ってしまうのは悲しい。

 アイデア自体は面白いけど、もう少しバトルの戦略性を高めてもよかったんじ
ゃないかな。コマを動かして敵を追い込んでゆくところは詰め将棋を思いおこさ
せてなかなかなんだけど。もうひと練り込みほしい。
 頭脳プレーもないことはないが、どっちかというと「運」の要素が強いので小
さい子向けなのかな...でもコツをのみこむまで、てまどるかもしれない。
'93 6/18 NIFTY-Serve FCGAMEM
     ハンディゲームマシン会議室 #75
(登録日 '98/4/8)
ソフト発売1992年9月備考なし

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