『イースI・II』

日本ファルコムの名作パソコンゲーム『イース』『イースII』を、まと
めて移植。
CD−ROMの大容量をもってすれば一枚のCDに複数作品を収録する
ことも可能なはずなのに、何故か当時はまだそういう傾向がなく、その
中で、いちはやく二作を同時収録。しかもこのシリーズの場合、IとII
でひとつのつながった物語。断然、一緒の方がいい。
変な商魂に走って別々に発売したりせず、作品が一番良い形で世に出る
ことを優先した英断をたたえたい。

美しいグラフィック(IからIIへ移る時のデモには衝撃を受けた>専門
学校生の頃、パソコンショップでデモってたPC88版を見た)、
曲(大変良いアレンジ)、キャラクターが声入りでしゃべる(各人物の
印象が深くなった)、CDアクセスをほとんど感じさせないテンポの良さ
(当時のCD−ROM機は遅かった)。移植の出来は大変すばらしい。
非常に遊びやすく作られている。
この作品をプレイした数日間、私は主人公・アドル=クリスティンにな
りきり、とても幸せであった。

これ以前にMSX版『イース』をプレイしていたのだが、あるボスの
直前でマズいセーブの仕方をしてその場から抜けられなくなり、何度や
ってもどうしても勝てず(このゲームではひとつレベルが違うだけで強
さがだいぶ変わる)、ストレスをためまくった挙げ句、投げ出してしま
っていた。しかしPCエンジン版はMSX版ほどの苦労はせず、本当に
楽しみながら冒険できた。
(その後、MSX版も最初から再挑戦。大変だったが、PCエンジン版
を終えた後だったので「必ずクリアできる」という自信がついていた)

   →1989年12月